【ホワイト業界】大学職員の仕事内容や待遇と、 6年間働いてみた感想(現役職員が本音で語る)

大学職員のお仕事

大学職員ってホワイトって聞くけど、実際どう?

そんな方に向けて、

銀行員から大学職員に転職し、現職6年目の私が本音の感想を語ります。

この記事を読むと分かること
・大学職員がホワイトと言われる理由が分かる
・大学職員の良いところ・悪いところを理解した上で自分に向いているかが分かる
・大学職員の将来性と、転職するならどんな大学を選べばいいかが分かる
※前提:
大学職員には国公立大学職員と私立大学職員がありますが、本記事は私立大学職員を前提として記載しています。国公立大学職員の待遇は公務員に近いかと思います。
大学職員として勤めていると、周囲からも転職したいとの相談が多く、いかに大学職員の人気があるかを実感します。
この記事を見てくださっている方も、大学職員として働くことに興味を持ち、ご覧いただいていると思います。
大学職員として働くことについて、結論からいうと次の通りです。
結論
・一定のレベル以上の私立大学であれば、給与、労働環境ともに恵まれている
・一般企業と比べて楽な環境で、高い給料をもらいたいという人にはおすすめ
・マーケットバリューを高めたい、自己成長したいという人には向かない
・私はFIREを目指す上では最高の環境だと考えている
私は大学に勤めて6年目。
良くも悪くも慣れてしまった上に、純粋に良いところだけでなく、悪いところも見えてしまっています。
だからこそ、本記事では大学職員として働くことに興味がある方に、
純粋にキラキラした面だけでなく悪い部分も含めたリアルな雰囲気をお伝えしていきたいと思います。

私の経歴について

過去
・大学卒業後、銀行にて3年半勤務
・数字に追われ、上司に詰められる日々のストレスでハゲそうになり、母校大学職員に転職。
大学のレベル感としては、地方の中堅大学といった感じ。


現在勤務6年目。入試と教務の部署を経験

これから
大学職員からのFIRE(Finantial Independens Retire Early)を目指している

仕事内容

忙しさは部署による。それでも一般企業に比べると超ラク。

結論としては、大学職員の業務内容や忙しさは、当たり前ですが部署によります。

これは一般企業も部署や支店によっても異なるのと同じです。

部署別では、特に入試の部署などは業務量が多めの大学が多いようです。

私が入試課で働いていた時は、月40時間程度の残業が年間の最大でした。

ただ、時期によっては定時で帰れる時期もそこそこありますので、一般企業に比べてそこまで残業が多いとは感じませんでした。

ここの部署別の業務については、正直

その大学のHPを見るのが一番いいです。

ということで、今回はなかなか公式HPには載せれないような情報を、

以下私のスケジュールをもとにお伝えしていきたいと思います。

私の1日の例

教学関係職員の1日のスケジュール例

8:25
・出社、ブログ記事執筆
POINT:勤務開始までの時間は何をしても自由!

8:45
・勤務開始 メールチェックやその日のタスク整理・スケジューリングから
・学生の窓口対応
・次年度の時間割作成業務
・データ作成業務など

11:35
・昼休み。鬼速でプロテインとバナナ1本でランチ修了。
POINT:大学の食堂を利用する職員も多いです!学生価格で安くて美味しい!

11:45
・大学の図書館でブログ執筆またはデイトラでweb制作学修
・午後に向けて5分間昼寝
POINT:大学の施設が使えるのがメリットです。人によっては、体育館で筋トレしてます。

12:30
・昼休み終了、午後の勤務開始

15:00
人によってはコーヒーを入れたりする人も
POINT:基本的に自分のペースで仕事をするので、休憩も適宜とります。

17:20
・定時退社
・日によっては18時ぐらいまで残業の日も。
POINT:上述の通り、自分のペース配分なので明日できる仕事は明日に回して早めに帰ります。

以上のような感じ。
基本的には、事務作業なので個人のペースで仕事をします。
特段何かプレッシャーに追われるようなシチュエーションは殆どなく、
精神的にも安定した状態でいつも仕事をしています。

良いところ・向いている人

私立大学職員の良いところ

・業界平均年収が高い。平均735万円
→ボーナスが約5ヶ月分と、入試手当という謎の給与が1ヶ月分あります。

・とにかく働きやすい雰囲気
→基本まったり。仕事は自分のペースで、終われば有給使って帰ってもいい。

・福利厚生が手厚いどころの騒ぎじゃない
有給休暇は仕事に目処が付いていれば使い放題。夏休みと冬休みは各10日程度。さらに大学の夏休み・春休み期間は勤務時間が短縮されて4時台に定時となる。
→私学事業団という共済の組合員となる。この事業団の保険や組合の福利厚生が充実している!

まずは給与面。

私学事業団によると、私立大学職員の平均給与は、平均735万円とのこと。

最も高給な大学は関西大学で、1200万円を超えています。。すごいですよね。

また、ボーナスの支給がただでさえ多いのですが、それに加えて「入試手当」という、

謎の「入試業務の支援頑張ったね手当」が支給されます。

ちなみに、私が20代後半で転職した際の給与は、650万円程度でした。

地方銀行からの転職だったので、100万円以上年収がアップして貯金がかなり貯まるようになりました。

 

次に、職場の雰囲気ですが、基本はとにかくまったり!

私は前職が銀行に勤めていたこともあり、

私語をすることはほぼ無く、むしろお金を扱うことと、数字目標などの関係で

常にピリピリとした雰囲気で精神的にも常に追い詰められていました。

なので、まったりとコーヒーなどを入れながら仕事をする雰囲気は、

入職した時はびっくりしたことを覚えています。

大学の職場の場合は、自分の仕事が当日目処が立てば、「今日帰ります」という選択肢もあり、

休みやすい環境です。

 

最後に、福利厚生。

有給が使いやすいのは先述の通りですが、夏季と冬季の長期休みがそれぞれ10日以上あります。

銀行に勤務していた時は、12月30日まで働き、年初は1月4日ごろから勤務開始していました。

また、勤務時間についても大学の休暇期間中は勤務時間が短縮されて4時台に定時となります。

5時台には家に帰って家族とゆっくりとした時間を過ごすことができます。

また、私立大学職員は入職と同時に私学事業団という共済組合の会員となります。

この共済の各種制度が充実していて、

・民間保険の半額ぐらいの生命保険

・金利が民間金融機関の数十倍高い貯金制度

・その他各種宿泊や観光の割引チケットがもらえる

と、至れり尽くせりといった感じです。

 

ということで、大学職員に向いている人は次の通り。

大学職員に向いている人

・一般企業と比べて楽な仕事で給与が高い仕事をしたいという人

・仕事よりプライベートを充実させたい人

・クリエイティブな仕事よりは、指示されたことを正確にこなしたり、淡々と事務作業をすることが得意な人

悪いところ・向いていない人

私立大学職員の悪いところ

・個人の成果はほぼ関係ない。良くも悪くも年功序列
→どんなに成果を上げたり優秀でも、ほぼ年功序列で給与は上がっていきます。ガツガツ成果を上げたいとか、やる気があってもそれは給与にはほぼ反映されません。

・仕事内容で身につくスキルが社会的には将来的に価値が低く、更なる転職は厳しい
→仕事内容は基本的には特殊な部署で無い限りは一般事務作業になります。EXCEL関連のスキルや業務内容によってはAccessなどのスキルなどは身につくかもしれせん。

基本的には良くも悪くも成果主義などではない世界です。

自分の頑張りと給与はあまり関係なく給与は上がっていきます。

そのため、役職が付くと給与に比べて責任範囲や負担が大きくなるので、昇格を望まない人が多くいます。

仕事内容で身につくスキルも、マーケットバリューで考えるとかなり低いです。

一度大学に就職したら、もしその大学の経営が将来的に傾いたときに好条件で転職するのはかなり厳しくなるのは間違いないと思います。

 

ということで、大学職員に向いていない人は次の通り。

大学職員に向いていない人

・実力主義、結果主義などの価値観を重視する人
→どんなに優秀であろうと基本は年功序列です。全く仕事をしないけど給与めっちゃ高い人などはゴロゴロいます。

・細かい事務作業が苦手な人
→学生と教員の架け橋となる仕事ですので、細かい調整作業や事務作業が多いです。

業界構造・将来性

転職するならブランド力があり、時代の変化にスピード感を持って挑んでいる大学がオススメ!

業界構造を一言でいうと、「他社参入障壁が高く、毎年の売り上げが安定した専売特許ビジネス」です。

つまり、新規参入者が突然現れて価格破壊を起こしたり、突然の競争激化などは起きにくい、ビジネスとしては独占市場的なビジネスです。

マーケティングに詳しい方だと、フレームワークであるファイブフォース分析の観点から、いかに大学業界に各種の圧力がかかりにくい構造であるかを想像できるかと思います。

専売特許的なビジネスなので、一定のレベル以上の大学であれば、基本的には定員割れをすることもなく経営は安定しています。

定員割れをしなければ、毎年の大学としての収益は安定しているので、コロナであろうと何であろうと収益が大きく減るということがない本当に安定した業界です。

ただ、今後大学に転職を考えてる方は注意が必要で、具体的には、

転職をするならブランド力があり、時代の変化にスピード感を持って挑戦している大学

を選ぶことを、強くお勧めします。

なぜかというと、みなさんご存知少子高齢化社会です。

2018年を皮切りに18歳人口は大きく減少してきており、大学ビジネスとは、まさに下りのエスカレーターのビジネスと言えます。

マーケットが縮小していく環境の中、今後大学の統廃合や閉校は将来的に進んでいくものと思われます。

そのような時代背景と、自分自身のマーケットバリューが意識しなければ高まらないという大学職員の特徴を考慮した上で、転職する大学を選ぶ必要があります。

今ブランドがある大学でも、時代に対応した改革をスピード感を持って行っていない大学は、将来的に厳しい可能性があります。

逆に、他の大学が淘汰されていく中、時代に対応した大学は、安定したビジネスモデルと、職員の高待遇を継続していける魅力ある仕事の1つだと思います。

転職方法と準備

色々と大学についての良いところや、悪いところを正直にお伝えしてきましたが、

結論としては、今働いている環境がブラックすぎて、早く脱出したい!

という人には絶対にオススメです。先述の条件を満たす大学であればベストだと思います。

転職を考え始めたという方に対して、まずやるべきことは以下の2つ。

1 転職情報サービスで、気になる転職先の情報が入る仕組みづくり

大学職員への転職を考え始めたら、まず重要になるのは情報が自動的に入ってくる仕組み化です。

なぜなら、この採用情報が自動的に自分に届く仕組みづくりをしておかないと、情報を見逃すことになるからです。

特に、普段の仕事で忙しい人はなおさら。

今この記事を読んでいる瞬間は気持ちが高まっていても、すぐに日々の仕事の忙しさで忙殺され、また普段の日常に戻っていくでしょう。

そうならないために、ぜひこのタイミングで転職サービスには無料登録しておき、常にアンテナを貼った状態にしておくのがオススメです。

ちなみに、大学職員の転職エージェントは多くありますが、迷ったら大手のリクルートエージェントさんに登録することがオススメです。

その他、自分自身が気になる大学があれば、まずはそちらのHPの採用情報も直接見にいくこともオススメします。

すぐに転職するつもりがなくても、このように常に転職を意識する環境を作ることで、

潜在意識に転職が刷り込まれ、結果として転職が上手くいく人が私の周囲では多い印象です。

2 転職の際にアピール材料となる要素を意識して仕事すること

転職の際に重要な要素となってくるのが、

前職でどのような仕事や成果を上げてきた人なのか

ということ。

なので、今の仕事で転職の際にアピールできるような仕事ができているかは常に意識するべきです。

もしできていないのであれば、作り出す必要があります。

私の場合は、新卒で銀行に入行直後から転職を意識していたので、転職の際のアピール材料となる表彰実績を作ることを目標としていました。

意識をしていたことで行動と結果にもつながり、社内での表彰を受賞したり、成績優秀者向けの研修旅行にも参加させていただくことができました。

このことは、転職の際の大きなアピール材料になったと感じています。

ただ、社内の表彰は分かりやすいですが、そうでなくとも現職の専門性や特徴をどう大学職員として活かせるかという部分をしっかりとアピールできれば良いと思います。

3 採用試験を受けるにあたり、大学職員に相談すること

転職試験に当たっては、現役の大学職員に転職の相談をすることをオススメします。

なぜなら、実際に大学職員の面接官の経験がある人から、採用試験の雰囲気、聞かれそうな質問などの情報を得ることができるからです。

ちなみに、私は現在母校の大学職員として務めています。

母校ということもあって、転職時には、部活の先輩やお世話になった教授が大学に転職の面倒を見ていたただきました。

具体的には、エントリーシートの添削であったり、面接の想定問答、模擬面接などで、大変お世話になりました。

ただ、必ずしも私のように母校で知人がいる大学の転職試験を受けるとは限らないと思います。

しかし、それを解決する方法があります、

それは、ココナラというスキルマーケットで現役の大学職員に転職の面倒を見てもらうこと。




ココナラのサービスを使えば、現役の大学職員にES添削をしてもらったり、面接の指導もしてもらえるのです。

ココナラで、「大学職員 転職」と検索すると、多くの転職支援のサービスが販売されています。

昔は知り合いがいなければもう自力で。。という時代でしたが、

今はこのようなサービスがあります。本当にありがたい時代ですよね。。

まとめ

以上をまとめると以下のような感じ。

・大学職員は働きやすさや労働環境に対して、給与が高いコスパ最強の職業の1つ
→そう入っても向き不向きがある!ブラック企業で今働いていたら転職は絶対にオススメ。・業界構造は国に守られた新規参入がしにくい業界。一定のブランド力と改革スピードがある大学は将来的にも安泰。
→一方で、18歳人口の減少により、ブランド力や改革力がない大学は淘汰される。転職の際は、しっかりと見極めてから。・転職の第一歩は、まずは情報収集自動化の仕組みづくりから。
→すぐに転職する気がなくても、転職サービスに登録しておくなど、意識をする仕組みづくりをしておくだけで、将来転職に繋がる可能性は高くなる!

本記事が、大学職員への転職を考えている方や、ブラック企業を脱出したいと思われている方の参考となれば幸いです。

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